この条文の「法人」には、一般企業の他に特殊法人、学校法人、医療法人その他の公益法人、及び権利能力なき社団等も含まれているため「社会的な地位」という言葉が入れられました。
「競争上又は事業運営上の地位が損なわれる」情報とはどういうものなのでしょうか。
その企業が開発した技術や工程、営業政策、取引相手、取引内容、製品の原価や、もうけ、役員会議の内容などで、ヨソへ知られたくないものといえましょう。
しかし、実際には、何がこれに当たるか、論議のタネになりそうです。
またこれを判断するのが、役所側であって、企業側が神経をとがらすのもムリはないでしょう。
東京都のこのような条文は、ほとんどの自治体で大なり小なりとり入れられています。
しかし、企業にとっては、保護の壁は大きい方が良く、神奈川県経営者協会のある幹部のように「企業として公開してほしくない情報の判断はたいていがグレーゾーンに属しています。
そのために、神奈川県条例のように明らかに不利益を与えると認められるものに限って非公開という表現はよくない。」という批判の声も出てくるのです。
東京都の場合、情報公開懇談会の提言では「競争上又は事業運営上の地位その他社会的な地位を不当に害するおそれがあるもの」とありました。
これは条例化の段階で、単に「損なわれる」に改められたものです。